こぼればえ④「人なつかしい思い」

2020.02.05

本の再読はいつも以前と違った発見があり新刊の出会いとはまた違った読書の楽しみです。
川端康成の『美しい日本の私』を久しぶり再読しましたが、その中でこんな新しい気づきがありました。
本文中に矢代幸雄氏の「日本美術の特質の一つを、雪月花の時、最も友を思う。」としたことをとりあげ、川端氏はそのことに対して「…美にめぐりあう幸いを得た時には、親しい友が切に思われ、このよろこびを共にしたいと願うつまり、美の感動が人なつかしい思いやりを強く誘い出すのです。」と自分の言葉にされていました。
「人なつかしい思いやり」とはなんと温かく、滋味に富んだ言葉でしょうか。
「人なつかしい思いやり」を感じたものを大切にして、また違った場面で他のひとに向かって添え置く時、「人なつかしい思いやり」の連鎖がはじまるように思います。
Cocorobaeはそうしたものを一つひとつ探し歩きたいという思いがしました。再読の喜びです。

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