第14回「その形に意味はあるの?」

2021.08.25

お久しぶりです、miuです。
気が付けば8月下旬。
日中は湿度を含んだ蒸し暑い日が続いていますが日に日に空が高くなり
窓を開けておけば過ごしやすい夜も増えてきました。

 

そんな夏と秋の挟間の今日。
ちょっとしたお話の種になればとこちらを紹介させて頂きます。

じゃん。
今回はこの小さな体で口を大きく大きくあけた猫ちゃんが主人公です。
初めて対面した時、私が感じたこととしては
どうしてこんなにも口を大きくあけているのだろう?ということでした。
あくび中…かな?それにしてもお顔が少し崩れているような…?
なぜこんなにも口をあけているのか。
口を大きくあけている姿で作る必要があったのか。
この造形に意味はあるのだろうかと重箱の隅をつつくような
疑問を持ち、いつものように辿ってみることにしました。

 

 

 

 

周囲の方にお話を伺ってみたり、文献を辿ってみるとどうやらこちらの
猫ちゃんは当時“タバコの火消し”として使われていた様子です。
金属で作られていたのも火種を消す為かと思うと確かに…と頷けます。
そうして再び“タバコの火消し”として向き合ってみると少しだけ
かわいそうな気が…心なしか猫ちゃんのお顔も少し悲壮感があるような
と思っていましたがこのお話には続きがあって。

 

この猫ちゃんが作られていた当時…
英国紳士たちの間ではこのようなものをジョークアイテムのようなもの
として所持される方もいらっしゃったとか。
タバコの火を消す時に取り出して…
『おいおい、その猫ちゃんで火を消すのか?!』なんて
相手との話のきっかけになるように、会話のタネになるようにと
持ち歩かれる方もいらっしゃったとのことです。

 

不思議なかたち・表情の置物かと思いきや、
まさか英国紳士たちのジョークアイテムとしての一面があったとは…
この不思議な造形が気にかかったことに始まり、思わぬお話に着地した
今回でしたが、会話のタネになるようにとちょっとしたものを
持ち歩かれたのが興味深いといいますか。
流石は英国紳士…といったところでしょうか。

 

また現在の状況が落ち着いて。
沢山の人に会えるようになった時には私もなにかお気に入りのものを
持ち歩こうかな…その場合何がいいかな~…やはりこのコーナー定番の
頭から“からし”を被ったようなあの子がいいかな…
なんて自身のお気に入りを見ながら考えを巡らせたりもするのでした。

 

ということで今回はここまで。
『映えない話』お付き合いいただきありがとうございました。
晩夏の頃となりますが、
皆さまくれぐれもお体に気を付けてお過ごしください。
ありがとうございました。

 

miu
「タバコ火消しの猫」

 

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